【展望】コロナ後の看護師の働き方を考えてみた

看護師長向け

新型コロナウイルス感染拡大は、社会に大きな変化をもたらしています。
外出自粛や休業要請などの一時的な変化だけでなく、テレワークの増加や会議やミーティングの削減などの働き方の変化のほか、都会を離れて地方で暮らすといった生活そのものを根本的に見直す人も増えています。

 

こうした社会の変化の中にあっても「看護は直接人を相手にする仕事だからリモートは不可能、働き方は変えられない」と考えられています。

ホントにそうなのでしょうか。
看護師の働き方にも、変えられることがあるのではないでしょうか。

コロナ後の看護の展望を描いてみました。

 

スポンサーリンク

「看護は人手が不可欠」に対する変えられること

IT化

看護記録や情報の伝達、モニタリングなど、今後もますますITが行う仕事は増えていくと思われます。

「人がしなくてもいいこと」はもちろん「人よりもITがしたほうが効率的なこと」を抽出し、人手をかけない方法を考えていくべきでしょう。

タスクシフト化

環境整備や療養上の世話、物品の管理など、看護師でなくても可能なことは看護補助者にー、など、専門職でなくてもできることは他職種に業務分担するという考え方が広がるでしょう。

どの仕事をどの職種に分担するか、分担に必要な準備や教育、連携の方法など、タスクシフトにむけた整備が必要になります。

リモート化

会議や勉強会、その資料作成などは職場にいなくてもできる仕事です。

しかし今でも行われている単なる「仕事の持ち帰り」ではなく、業務として整備する必要があります。

医療、看護に限らず、今回のコロナ禍でリモートワークが進まなかった職場の背景には、情報の持ち出しに対する懸念があったと言われています。

看護もそこが大きな障壁になると思いますが、「だからできない、しない」ではなく、できる方法を考えていくべきでしょう。

 

スポンサーリンク

「看護は社会のために」に対する変えられること

コロナ禍において、リスクを負いながら医療や介護の現場で働く看護師には多くの感謝の言葉が送られました。そのなかには「私たち(社会)のためにリスクを承知で働いてくださる看護師のみなさま」という言葉も多くありました。

この言葉は純粋な感謝の気持ちとして受け止める一方、「社会のために働いている看護師」「自分を犠牲にして働く看護師」というイメージが、看護師を苦しめてしまうのではないかと感じています。

 

「何のために働くか」は、人それぞれのはず。それは看護師であっても、ほかの仕事であっても同じです。

看護師は「社会のため」に働く、献身的に尽くす―、こうした社会のイメージに看護師自身がとらわれないでいてほしいのです。

「患者さんのそばを離れてはいけない」
「患者さんを見ていたらわかるはず」
「看護は人と接してこそ」

といったこれまでの価値観が、前述した「IT化・タスクシフト化・リモート化」にブレーキをかけていないか考えてみましょう。

 

スポンサーリンク

「看護はチームワークが重要」に対する変えられること

看護の価値観で、ゆるぎないもののひとつが「チームワークが重要」というものです。
申し送りやカンファレンス、病棟会議など、共同する力を使って「看護はこうあるべき」を培ってきました。

 

しかし仕事や生き方に関する考え方は、大きな世代差があります。
20代と50代では看護師としての経験だけでなく、そもそもの価値観が大きく違うのです。

看護がチームワークを重視するあまりに、個人のー、特に若い看護師の価値観を軽視していないか、本当に「共同」が効果を生んでいるか、ストレスとなっているだけではないか、などを考えチームの在り方を見直すべきでしょう。

例えば若い世代だけでチームを組んでみる。
デメリットもあると思いますが、従来の方法では見えてこなかったメリットとそこから将来の病棟や看護部門の展望が見えてくるかもしれません。

 

 

スポンサーリンク

「看護は個別性、一貫性が重要」に対する変えられること

「看護は病気を見るのではなく人を見る」と言われるように、患者さんの個別性を重視してきました。そして入院から退院までを一貫して看護する「プライマリー」の概念が取り入れられ、看護方式として展開されています。

これ自体はまったく問題ありません。

 

が、この「個別性」や「一貫性」への偏重は、看護師個人の経験や力量への依存と閉鎖性という問題を抱えることになりました。

簡単に替えが効かない体制を作り、看護師ごとの異なるやり方を容認してきました。

しかしそれでは変化には対応できません。
これからは、分業化し小刻みな働き方を可能にする体制作りが必要です。

中途採用や他科、他病院からの応援スタッフがすぐにでも勤務できること。そのためには、シンプルで分かりやすい業務、統一化された手順や物品とその配置、そして良いものを広く共有するネットワーク作りも必要になるでしょう。

個人や職場ごとの「独自の文化」を作らない、という意識改革が必要です。

 

スポンサーリンク

「師長は職場を管理する」に対する変えられること

ここまであげてきた「展望」の多くは、看護師長の仕事に関することです。

体制や方法を変える、重視することを変える、いずれも容易なことではないでしょう。

ですが、まず絶対にやらなければならないことは、「業務を減らす」ことです。

あらたに何かをやり始めるのではなく、現在の業務の重複、過剰、無駄を徹底的に洗い出し、「これはやらない」という判断をすることです。

「やらない」の判断は師長でなくてはできません。

これからの師長が行うのは「業務を減らすための管理」ではないでしょうか。

 

看護師の働き方も変えられないことはないと思います。

看護も変わっていきましょう。

 

\新しい働き方を探すなら/

タイトルとURLをコピーしました