「再就職先を探しているけれど条件に見合うところがないし、条件は良くても面接出会った師長の感じが……、これなら前の病院が良かったな」
なんて思うことはありませんか? 再就職先がなかなか決まらない中、以前働いていた職場がよく見えてくることがあります。が、これはもしかすると中高年にありがちな「昔は頃は良かった」「あの頃が忘れられない」現象かもしれません。
仕事を辞めて何年も経っているシニア看護師にとって、果たして「出戻り就職」は吉か凶かー。
看護師の出戻り就職事情をご紹介します。
看護師の「出戻り就職」はアリ! 出戻り歓迎の職場事情
慢性的な人手不足にある看護業界において、以前働いていた看護師の再雇用は珍しいことではありません。雇う側にとっては、
・一から教える必要がなく手間が省ける
というのは、大きなメリットです。
が、これは中小病院や介護施設ならではの事情です。大学病院など教育が整った大規模病院では、新年度の新卒採用~キャリアパスにそった人材育成で充足しているため、よほどのことがない限り40代、50代の看護師を「出戻り」で採用することはないでしょう。
こんな出戻りはお断り!? 歓迎されない出戻り看護師とは

「出戻りは歓迎」といいつつも、そうとは言えない出戻りが難しいケースがあります。
不満やトラブルが原因で退職した看護師
仕事の内容や職場の体制への不満、人間関係の問題などで退職したケースでは、普通は「また働きたい」とは思わないでしょう。
ところが、年月が経ち印象が変わった、または忘れた、なにより背に腹は代えられないー、といった事情で遺恨のある職場への再就職を考えるかもしれません。
しかし、遺恨は職場側にもあるものです。「○年前に不満をぶつけて辞めた人」「文句ばかり言ってた人」といった悪い印象が残っていれば、やんわりとお断りされるでしょう。
特に、かつてよく思っていなかった同僚や後輩が管理職になっているケースでは、たとえ再就職できたとしても地獄が待っているー、かもしれません。
過去の実績や思い出にすがりすぎる看護師
過去の役職や専門資格などはアピールポイントにはなりますが、やりすぎは厳禁です。これらはすべて過去のもの。アピールし過ぎると「今の自分の力を正しくわかっているのかしら?」と思われかねませんし、何より「だったら、なぜ辞めた?」と思われるだけです。
また、先代の院長や師長、一緒に働いた医師の話を持ち出し、「(あの頃は)働きやすかった」的な思い出話で一緒に昔を懐かしく振り返り……、なんてことを期待しないように。勢い余って、給与や処遇について「以前はー」を持ち出すなんてことも論外です。
新しい体制や人事、雇用条件に適応していけるかー、シニア看護師の出戻りではココがシビアにジャッジされると心得ておきましょう。
志望動機が「以前働いていたから」だけの看護師
どんな就職でも、いちばん力を入れなければならない「志望動機」。出戻りの場合、安易に「以前働いていたからー」では印象はかなり悪いでしょう。
一度退職したのになぜまたこの職場で働きたいのか、かつての職場の印象ではなく、今現在の職場の魅力を志望動機に盛り込むべきです。
さらに、退職後の経験(ほかの職場での経験や家事従事)も有意義なものであり、それらを生かした働きをしたい、とアピールしましょう。
まとめ
・不満やトラブルで辞めたケースでの出戻り就職は慎重に
・かつての職場、思い出を美化しすぎない
・今の職場の状況を理解し、新たな気持ちでのぞむ
・退職したこと、出戻りたいことを卑下せず前向きに